-小さな幸せ-
日曜の昼下がり、俺はいそいそとパスタを茹でる
もういつから始まったのか分からないけど、それが習慣になっていた
今日のメニューはペスカトーレとポテトサラダ
パスタにポテトなんておかしな組み合わせだって百も承知だ
でも、大好きな君の大好きな食べ物と俺の大好きな食べ物を一緒に食べるのってなんだかいいと思わない?
いかにも恋人って感じがしてさ
パスタの麺はアルデンテに茹でて俺の家で取れたたっぷりの魚介類とトマトを絡める
俺の家には沢山のパスタがあるけど、君はこれがお気に入りみたい
だって、いつも俺の家に来るとこれを本当に幸せそうに食べるからね
君の家から貰ったジャガイモはホクホクに蒸しあげて、俺特製のソースをかける
よし、今日の料理も完璧だ
あとは、君が来るのを待つだけ
いつもはのんびりしてるから時間が経つのは早いけど、こんなときは1分が何時間にも思える
早く来てくれないかな
「早く…会いたいよ」
ボソッと呟いた瞬間、玄関のチャイムが鳴った
俺は、一目散に走っていく
扉の前についたら少し止まって乱れた息を整える
君に格好悪い姿なんか見せられないからね
ドアノブに手を掛けて思いっきり扉を開ける
目の前にいるのは眩しい笑顔を浮かべる君
俺の心は一気に幸せになった
「いらっしゃい、ギルベルト」
さあ、たった今から俺の一日が始まる
君という幸せと一緒に